妊活とコレステロール

妊活とコレステロール

不妊症克服!〜食養生〜

野菜たっぷりのスムージーや、オシャレな菜食カフェ。
昨今では、TVや雑誌などで”ヘルシー”な食事が多くとりあげられています。

 

健康やダイエットのために動物性食品の摂取を控え、野菜中心の食事を心掛けている方も多いのではないでしょうか?

 

しかし、一見ヘルシーに見えるこの食生活が、不妊症の原因になることもあるのです。

 

それは妊娠に必要な性ホルモンの材料不足に陥っている可能性があるからです。
性ホルモンとは、精子や卵子の成熟・妊娠の成立・維持に関係するホルモンで、男性はアンドロゲン、女性はエストロゲンとプロゲステロンに分けられます。

 

そして、これらの性ホルモンを作るには、コレステロールタンパク質が欠かせません。

 

材料となるコレステロールが血液中でタンパク質と結びついて身体の各細胞へ運ばれ、性ホルモンが作られています。

つまりコレステロールが足りていないと、性ホルモンの材料不足になります。
そして、タンパク質が足りないと、性ホルモンの運搬が滞ります。
どちらか一方でも不足していると、きちんと性ホルモンを機能させることができないのです。
実際になかなか赤ちゃんが授からず悩んでいる方の食生活を確認すると、低コレステロール血症・低タンパク血症の傾向にある方も少なくありません。


例えばグリーンスムージー。

ホウレンソウやセロリ・小松菜・トマト・レタス・水菜や、リンゴ・バナナ・キウイ・グレープフルーツなど、お好みの野菜と果物をミキサーにかけるだけ。

簡単に作れ、生野菜に含まれる酵素による美肌効果や、野菜はカロリーが少ないのに栄養素が高く、食物繊維も豊富なのでダイエットや便通の改善にも効果的です。


他には菜食カフェなどでの肉・魚・卵等の動物性の食材を使用しないベジタリアンスタイルの食事。

こちらも野菜に含まれるビタミン・食物繊維・カロチン・カリウムなどの栄養素が摂れ、ダイエット効果や心筋梗塞・高血圧・糖尿病などの病気予防にもなります。

 

しかし…..

 

コレステロールやタンパク質は、主に肉や魚・鶏卵などの動物性の食材に含まれているため、これらの野菜を中心とした食事では、コレステロールとタンパク質が不足してしまう可能性も。

 

植物性の食材である大豆にはタンパク質が含まれていますが、人間の身体に吸収されやすいのは、断然「動物性タンパク質」。大豆製品からの摂取だけでは代謝効率が悪く、タンパク質不足を招いてしまいます。

 

また、野菜の栄養素は体内のコレステロールを下げる働きがあるため、さらなるコレステロール不足を招く…なんてことも。

 

さらに東洋医学的には、生野菜の摂りすぎは身体を冷やすため、妊活に悪影響を及ぼすこともあります。


とはいえ、肉や魚ばかりを食べていればいいというわけではありません。
野菜に含まれるビタミンB6はタンパク質を合成するのに必要な栄養素となりますので、肉や魚・卵とともに、野菜もしっかり摂る必要があります。
何ごともバランスが大切、ということですね :-) 

いきなり動物性タンパク質を増やすのは心配という方は、植物性タンパク質と組み合わせた食事をしてみましょう。栄養価がとても高くなりますし、自然とコレステロールも摂取できます。
例えば…

冷奴+鰹節や肉味噌
納豆+卵
豆腐+お肉・卵でゴーヤチャンプル
鮭と納豆・お米
など、がオススメです。


タンパク質の1日の摂取量の目安としては

自分の体重×1.08g (50kgの方であれば約54g) とされています。
(※自分の体重「kg」を「g」に置き換えた量を目安にすると覚えやすいですね)

-主な食材に含まれるタンパク質-

・鶏肉(100gあたり) 約15~25g
・豚肉(100gあたり) 約15~25g
・牛肉(100gあたり) 約10~20g
・卵(1個) 約6g
・牛乳(200mlあたり) 約6g
・納豆(1パック) 約5~8g
・豆腐(半丁) 約10g

上記の数字を参考に、食事のメニューを考えてみてください。


私たちの身体は、食べた物からできています。
鍼灸治療で胃腸の働きを高めたうえで、食事で必要な栄養素を十分に摂ることで、薬やサプリメントに頼らずに性ホルモン環境を整えることが可能です。

セラキュアでは患者様個人の体質に合わせ、妊活をサポートする食事のアドバイスもしております。お気軽にご相談ください。
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