東京都品川区在住 I様(31歳)不安を乗り越え、初めての体外受精で妊娠!
患者様のお声 〜妊娠報告〜皆様こんにちは。
当院に通院して妊娠された患者様の声をお届けいたします。
I様は、ご結婚後すぐに病院でブライダルチェックを受けられたそうです。そこでは特に問題はありませんでしたが、病院でそのままタイミング指導を受けられていました。しかし半年経っても妊娠することができなかったため、人工授精へとステップアップ。人工授精でも結果がでなかったので体外受精へと進めていくことになり、一日でも早く妊娠をしたいと思い来院されました。
普段から緊張しやすいとのことで、初めての移植に向けてお身体はもちろん、心の平穏を保つための鍼灸治療もいたしました。そして移植日には着床鍼(→☆)をお受けいただき、判定日に無事陽性のご報告をいただきました!
週に一回、移植に向けた治療5回での妊娠となりました。その後も妊娠中の体調管理で通院を続けていただいており、現在は無事に安定期を迎えていらっしゃいます。
①当院に通院するようになって心身の状態はどのように変化してきましたか?
体外受精後のとても不安な時期に毎週通わせていただきました。
その日の体調や病院での結果などいろいろ話を聞いてもらえたことが心強かったです。
ネガティブにネット検索を繰り返すことがなくなりました。心身共に安定しました。
②当院に通院して1番良かったこと嬉しかったことは何ですか?
着床や妊娠の継続を一緒によろこんでくれたこと。
体調に合わせたアドバイスも毎回勉強になりました。
③治療中の過程で、印象に残っているエピソードがあればお聞かせ下さい。
血流が良くなりすぎてめまいがしてしまったことがありましたが、お水を持ってきてくれてすぐ対応していただけました。それからはあおむけから姿勢をかえるタイミングで、いつも「水分とりますか?」など気にかけていただき有り難かったです。
④同じような症状で悩んでいる患者様へアドバイスやメッセージをお願いします。
不妊治療はなかなか周りの人にも相談できず、うまくいかない時は自分を責めがちだと思いますが、定期的に鍼灸院に通うことで自分の体の状態を知り、話を聞いてもらうことで気持ちが楽になると思います。私はとにかく不安でいっぱいだったので、「脈がしっかりしているから大丈夫」と言葉をかけてもらえただけでも通ってよかったです。一人でかかえこまないためにも通院はオススメです。
I様、ご協力ありがとうございました。現在は、つらいつわりを乗り越え妊娠中期です。これから安産にむけてしっかサポートさせていただきます!
Q. 移植予定です。着床鍼の予約はいつ取れば良いですか?
不妊症の鍼灸Q&Aセラキュアでは、受精卵の着床を促す「着床鍼」という治療をご提供しています。着床鍼をお受けいただけるタイミングは、移植する受精卵の状態によって決まります。
詳細はこちらをご覧下さい→☆
移植の予定が決まりましたらすぐに、お電話 03-3491-4589 または予約フォーム→☆にて治療日をご相談のうえご予約ください。不妊治療の中でも特に大切な治療ですので、できるだけご希望に添えるようにいたします。
当院が初めての方、鍼灸治療が初めての方は、移植の前に何回か治療をお受けいただくとお身体が鍼灸の刺激に慣れ、着床鍼をよりリラックスして受けていただけると思います。
また移植前の鍼灸治療は骨盤内の血流がアップするので、子宮内膜のクォリティを高める効果があります。
今までの移植でなかなか上手くいかなかった方は、移植周期に入る前に、できるだけ早くから週一回くらいのペースで準備を進めていくことが理想です。
移植当日に思い立ってお電話をくださる方もいらっしゃいますが、ベッドに空きがあれば、できる限りの治療とアドバイスをさせていただいております。
当院に通院中の方は優先して「着床鍼」のご予約をお取りいたしますので、移植周期に入ったら担当鍼灸師にご相談下さいませ。
子宮筋腫と妊活
不妊と関わる病気病院の検査で指摘されたり、だんだん塊が大きくなってきたり…妊活中に子宮筋腫のことで悩んだり不安を抱いている方が多くいらっしゃいます。
30代では約20%〜30%、40代では40%以上もの方に子宮筋腫があると言われています。
筋腫があっても問題なく妊娠・出産する方がたくさんいらっしゃいますが、着床の妨げや早産の原因となる場合もあるため、できるだけ改善していきたいものです。
子宮筋腫は西洋医学では原因不明とされていますが、なんと東洋医学では「塊ができやすい体質」というのがあり、それを改善していくことで子宮筋腫ができにくい身体を作っていくことができます。
まずは子宮筋腫とはどういったものなのか、病理学的な観点からみてみましょう。
すでに知っているよ〜という方は「では、東洋医学ではどんなことができるのでしょうか?」まで飛ばして下さいね。
子宮筋腫は、子宮の壁にできる良性のかたまり
筋腫ができる原因は不明ですが、閉経後には縮小し、発症も激減するため女性ホルモンであるエストロゲンが関与していると考えられています。
症状は、大半が無症状のため自覚の無いケースが多いですが、筋腫の大きさや発生している場所によっては、貧血や月経過多、月経痛などを引き起こすこともあります。グレープフルーツくらいの大きさになることもあり、そうなると腸や膀胱など周辺臓器を圧迫してしまうこともあります。
筋腫のできる場所は、子宮の壁の外側・内側と様々で、その中でも内側にできるものが着床の妨げになったり、流産の原因になったりします。また、内側にできていなくても、かたまりの大きさや数によっては妊娠率の低下に繋がることがあります。
西洋医学的な治療方法としては、基本的に良性腫瘍のため温存するケースが多いですが、妊娠の妨げになっている場合には腹腔鏡下手術で摘出が必要になります。(妊活中でない場合は、子宮の全摘を勧められることもあります)
では、東洋医学ではどんなことができるのでしょうか?
東洋医学では血の滞り(瘀血)が原因となり筋腫が発生すると考えられています。体質によって血の滞りが起こる原因が違うため、筋腫のある方全員に同じ治療をしていくわけではありません。お話をお伺いして体質を判断し、一人ひとりに合わせた治療プランを作成いたします。
下記に症状ごとにタイプ分けし、それぞれの養生法などをまとめてみました。ご自身が当てはまるタイプを探してみて下さいね。
*実際の治療の現場では、問診と触診、脈や舌の状態を考慮して体質を確定します。下記はあくまでも簡易診断であり、実際には2〜3タイプにまたがっていたり、どれにも当てはまらない場合もあります。
★生理前のイライラ・緊張感がある、経血が黒く塊が混じる、生理痛が辛い → Aタイプ
★痙攣を伴う生理、冷えを感じる、経血が赤く小さい塊が混じる、生理が遅れやすい → Bタイプ
★下腹部が重く感じる、肥満、痛みの強い生理 → Cタイプ
★重苦しい痛みの生理、生理周期が不規則、疲れやすい、視界がぼやける → Dタイプ
★倦怠感、腰痛、頻尿、冷え、耳鳴りなどの症状がある → Eタイプ
A 気が滞ることによっておこる瘀血タイプ
ストレスなどを抱えやすく精神的な緊張から気を滞らせてしまう傾向があります。気を巡らせるためには、ウォーキングなどの適度な運動を心がけ、春菊やセロリなど香りの強いお野菜を召し上がるようにして下さい。また、柑橘系の香りや食材も気を巡らせてくれますので、グレープフルーツやオレンジを積極的に摂っていただき、同様にアロマオイルなども使っていくことをオススメします。
B 冷えが原因による瘀血=ヘドロ血タイプ
骨盤内が冷えていることにより血の滞りが生じています。まずは、身体を温める食べ物を召し上がってみてください。生姜やシナモン、ラム肉などは身体を温めてくれます。そして、生ものや冷たい食べ物はなるべく控えるようにして下さい。また、運動をすることも大事ですが、このタイプの方は疲れすぎない程度に身体を動かして下さい。
C 水の巡りが悪く痰湿と瘀血が同時に起きているタイプ
*痰湿とは、本来であれば身体に潤いを与える水分が、ドロンと煮詰まりよどんでしまっている状態の事です。
新陳代謝が悪く余計な水分を身体の中に溜めてしまう傾向があります。まずは水分代謝をあげていきましょう。過食やアルコールをたくさん飲むことは控えて、腹八分を心がけて下さい。食物繊維の多いものをたくさん召し上がっていただくこともオススメです。また、デトックス作用のある、はと麦茶やどくだみ茶なども良いですね。有酸素運動をこころがけて汗を流して代謝を上げましょう。
D 血と気のエネルギー不足である血虚と気虚を伴った瘀血タイプ
*血虚とは、本来あるべき量より血が少ない状態のことを言います。同じように気虚は、気=エネルギーが足りていない状態のこと。
気と血の両方が不足してしまっているこのタイプの方は、それぞれを補ってくれる食材を積極的に摂るようにしましょう。気を補ってくれる食べ物は、山芋やお肉などがあります。血を補ってくれる食べ物は、レバーやひじき、鉄分を含んだ青菜などがあります。朝ご飯からしっかりめしあがっていただき、夜は夜更かしをしないことが大事です。また疲れたときには、きちんと休養を取るように心がけてください。
E 腎陽虚と瘀血が同時に起きているタイプ
*腎は、エネルギーを蓄える生命力の源のような機能を果たしています。また、成長や発育、生殖などにも関わる大切な所。そして陽は、温める力の大元。その腎と陽が弱くなっている状態のことを腎陽虚と言います。
腎は、元気の素であり赤ちゃんを作る力をサポートしてくれる大事な機能です。腎を補ってくれる黒ごまや黒豆、ひじきなどの色の濃い食べ物を積極的に摂って下さい。また足腰を冷さないようによく温めていただくことも大事です。
ご自身にあてはまるタイプはありましたか?
このように東洋医学をベースに、ご自身の生活習慣や食事を変えていくことにより、より筋腫のできにくいお身体を作っていくことができます。すでに筋腫がある方でも、これ以上大きくならないようコントロールしていくことができます。
子宮筋腫を抱えながら妊活をされていらっしゃる方、大きな筋腫の症状でお悩みの方、鍼灸治療で根本の体質から改善していくことができますのでぜひご相談下さい。
東京都目黒区在住 A様(42歳)、陣痛促進の鍼灸にびっくり、陣痛後のスピード出産
患者様のお声 〜出産報告〜以前、当院に通院されて妊娠されたA様の声をお届けしました。
妊娠のご報告はこちら→☆
A様が無事に出産され、ご報告をいただいたのでご紹介いたします。
①ご出産のときの様子を簡単にお願いいたします。(陣痛・破水・分娩時の状況など)
一人目ーーー里帰り出産だったため、出産の2ヵ月前くらいで通院をやめてしまいました。出産は17時間かかりました。
二人目ーーー出産前日まで通院させていただきました。予定日を過ぎていたため、出産を進ませるような施術をしていただきました。当日は、お腹が痛くなり始めたものの、痛みが弱かったため陣痛ではないと思い込み、間隔が10分位になってから病院にいきました。「子宮口の開きは程よいけど、陣痛が弱いですね。」と言われて油断していたのですが、急に陣痛が強くなり、そこから30分程度で出産となりました。陣痛が10分間隔になってから4時間のスピード出産でした。
②当院に通院するようになって心身の状態はどのように変化してきましたか。
③当院に通院して1番良かったこと、嬉しかったことは何ですか。
④治療中の過程で印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
一人目のときは経験しなかった、出産を進めるお灸が結構熱くて印象的でした(笑)
逆子を直すお灸はすごく熱いとお聞きして、しなくて済んで良かったと思っています。
⑤同じような症状で悩んでいる患者様へアドバイスやメッセージをお願いします。
A様、アンケートのご協力ありがとうございました。お二人目は予定日を過ぎてから陣痛を促進するための鍼灸治療をさせていただきましたが、効果がきちんと出たようで良かったです 😛
東京都品川区在住 A様(42歳)、二人目不妊、3回目の人工授精で妊娠!
患者様のお声 〜妊娠報告〜皆様こんにちは。
当院に通院して妊娠された患者様の声をお届けいたします。
A様(42歳)、第1子妊娠から出産までのサポートを当院でさせていただいていました。それから約2年が経ち、第2子をご希望されているということで再びご来院してくださいました。
約1年前からご夫婦でタイミングをとりはじめ、一度自然妊娠をされましたが、胎嚢が確認された後に残念ながら流産になったそうです。それから数ヶ月経ち、病院へ行く前にお身体を整えよう!と鍼灸治療を再開されました。
治療を再開し1ヶ月後病院へ行くことに。しばらくは人工授精で進めていくとのことでしたので当院では引き続き仕事と育児の両立で疲れた身体を整えながら、月経周期に合わせた当院独自の不妊鍼灸治療をお受けいただいておりました。
そして約4ヵ月後、治療回数14回で妊娠となりました。
①当院に通院するようになって心身の状態はどのように変化してきましたか?
通院している間、全体的にバランスが整っていたように思います。毎回、施術していただいて帰るときにはリフレッシュした気分になっていました。冷え症も、気にならないレベルになっていたようです。
②当院に通院して1番良かったこと嬉しかったことは何ですか?
妊娠できたことです。
1人目ーー不妊治療専門の病院に10ヵ月程通院し、体外受精1回目で妊娠できなかったため、貴院に通院することにし、2ヵ月後の2回目の体外受精で妊娠することができました。
2人目ーーまずは体を整えたいと思い、先に貴院に通い始め、一ヵ月遅れで不妊治療専門の病院に通い、3回目の人工授精(貴院通院開始後4ヵ月目)で妊娠することができました。
③治療中の過程で、印象に残っているエピソードがあればお聞かせ下さい。
風邪のひき始めや、便秘気味のときに、体調に合わせた施術をしてくださいましたが、意外とすぐに効果が現れるのでびっくりしました。
④同じような症状で悩んでいる患者様へアドバイスやメッセージをお願いします。
病気など、はっきりした原因のない不妊の場合には、ぜひ鍼灸を試してみていただければと思います。
A様、ご協力ありがとうございました!
その後A様は無事にご出産をされました。
出産のご報告はこちら→☆
カラフルな紫陽花の競演
待合室の季節のお花皆様こんにちは。
当院の待合室のお花が、とっても涼しげな初夏バージョンとなりました。
コンセプトは『すべては流れのままに』。
『伸びやかな3本の葉の間から、ポンポン飛び出したまあるい紫陽花たち。周囲には芽吹き始めた新緑を添わせました。正面の流れるような紫陽花は想像上の花ですが、アートフラワーならではのおもしろさを味わって頂けたらと思います。セラキュアで爽やかなひとときをおすごしください。』
と華道家の島田光和さんからのメッセージをいただきました。
葉っぱに雫がキラキラと輝き、梅雨の晴れ間を連想させてくれます。
雨の季節に明るい色で心を元気にしてくれる紫陽花の花言葉は、『元気な女性』。ご来院された際にはぜひゆっくりご鑑賞されて、心のエネルギーをチャージしていって下さいませ。
排卵後でも夫婦仲良く♡←着床しやすくなります!
不妊症克服!〜日常生活〜以前、「不妊と花粉症」のブログで、Tレグ細胞についてお話ししました。
(まだご覧にっていない方はこちらからどうぞ→☆)
Tレグ細胞は、免疫の過剰反応を抑える細胞で、妊娠の成立や維持にも関係しています。
受精卵や胎児が異物として拒絶されないよう免疫反応を抑制する役目があるため、Tレグ細胞が少ないと着床障害や流産が起こりやすくなります。
Tレグ細胞を増やすには、免疫バランスを整えることが重要ということは以前お伝えしましたが、他にも子宮内膜が精子にさらされることでTレグ細胞が増加するということがわかっています。
つまり性交渉後にTレグ細胞が増えるということです!
1周期のうち、週に1回の性交では妊娠率が15%なのに対し、一日おきの性交の場合だと33%、毎日の性交だと37%と高くなります。
排卵期に関係なくいつでも性交を行っているカップルは妊娠率が高いという報告があります。これは精子の質が良くなることとも関係がありますが、精子に反応してTレグ細胞が増加することも関わっているものと思われます。
妊活中の方は特に、排卵したらセックスをしても意味がないし…と思われがちですが、免疫抑制のことを考えると高温期にもぜひ性交渉を持っていただきたいと思います。
自然妊娠には排卵日の数日前からタイミングをとり、排卵したらすぐに受精できる状況が望ましいとされています。フレッシュな卵子とフレッシュな精子であればあるほど受精・着床の確率が高いからです。
しかし排卵期ばかりを意識するとプレッシャーやストレスとなり、心身や夫婦関係に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
パートナーとのスキンシップとしても、排卵時期とは関係なく性交渉を持ってみてはいかがでしょうか。
なお、人工受精後や受精卵移植後などの場合は、衛生面のことや子宮の収縮によるリスクを考え性交渉をすすめないクリニックもありますので、よくドクターと相談するようにしてくださいね。
要注意! 妊活中の鎮痛剤
不妊症克服!〜日常生活〜
頭痛や生理痛が辛い…
痛くなる前や、痛みを感じたらすぐ痛み止めを飲んでいるという方がよくいらっしゃいます。常備薬として、持ち歩いている方も。
もちろん痛いのを我慢して仕事を続けるのは肉体的にも精神的にもストレスになりますが、なかなか妊娠しない方はどんな時にどのくらいの頻度で痛み止めを服用しているか思い出してみてください。
それは、鎮痛剤を服用することで排卵が抑制されてしまうことがあるからです。
痛みには「プロスタグランジン」という物質が関係しています。
プロスタグランジンは主に、痛みを増強させる作用や血管拡張作用・発熱作用・子宮収縮作用があります。怪我をすると赤く熱をもって腫れたりするのはこのためです。
また、月経中はプロスタグランジンが子宮を収縮させて経血を排出させるように働きます。過剰なプロスタグランジンの分泌により、子宮の収縮が強くなることで痛みを感じてしまうのが一般的な生理痛です。
市販されているバファリンやロキソニンなどの痛み止め(非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs)はこのプロスタグランジンが体内で合成されるのをブロックすることで痛みを和らげるという仕組みになっています。
しかし痛み止めの作用はそれだけではありません。
プロスタグランジンは副交感神経刺激物質でもあるため、痛み止めの服用によりプロスタグランジンの合成が阻害されてしまうと交感神経が優位に働きます。結果、血管が収縮し血流が悪くなり冷えの原因にもなってしまうのです。
これにより胃の粘膜にも影響が出やすくなるため、病院ではよく胃薬が一緒に処方されることがあります。
そして、排卵期に痛み止めを服用すると「黄体化未破裂卵胞(LUF)」を引き起こしてしまうことがわかっています。
黄体化未破裂卵胞とは、排卵しないまま卵胞が黄体化してしまう現象です。つまり卵子を外に放出しないまま、卵胞が次のステージへと進んでしまうので、精子と卵子が出会う事ができません。子宮内膜症などによる癒着や不十分なLHサージでも起きる事がありますが、プロスタグランジンの合成が阻害されることも深く関係していることがわかっています。
自然周期での採卵の場合、採卵前に排卵するのを抑えるためにボルタレンなどが処方されることがあるのはこのためです。
しかしタイミングをとっている場合、排卵ができないと致命的。排卵時期の鎮痛剤の服用は、できるだけ避けるようにしましょう。
痛みは悪いものと思いがちですが、痛みは身体の治癒反応です。頭痛も交感神経優位から副交感神経優位に戻そうとしている反応。
痛み止めを飲む前にできることはたくさんあります。
ドクドクと拍動するような頭痛は急な血管の拡張が関係しているかもしれません。その部分をアイスパックで冷やしてみてください。
ズーンと重たい痛みの頭痛は血行不良や首のコリによるものかもしれません。首の後ろを温めてみましょう。
生理痛は、子宮が冷えて硬くなり収縮しにくい場合や、ドロドロ経血でスムーズに血が排出されない場合に子宮の収縮がより強くなってしまうことが関係します。どちらも全身の血流や冷えが深く関わります。お腹や足を冷やさない服装にし、足湯をしたり服の上からお腹にカイロを貼って温めるのも効果的です。
しかしどうしても痛みが辛すぎて、日常生活やお仕事に支障が出る方もいらっしゃいます。そんな時は、我慢せず痛み止めをの服用してしまった方がストレスが少ない場合もありますのであまりストイックにならないことも大切です。
頭痛・生理痛・胃の痛み…痛みの症状には鍼灸治療が効果的です。辛い症状を緩和するのにも有効ですが、理想は症状が出ないような体質に改善していくこと。頭痛や月経痛などは、不妊治療と同時に行うことができますので、ご相談下さいませ。
不妊と花粉症
不妊と関わる病気春が近づくにつれ、マスクをして来院される患者さんも増えてきました。ムズムズと花粉を感じ始めていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?
先日、患者さんから「花粉症なのですが、アレルギー体質と不妊は関係がありますか?」というご質問をいただきました。
花粉症の方すべてが妊娠しにくいわけではありませんが、アレルギーが出やすい体内環境は妊娠の妨げになっている場合もあるため、アレルギー改善は妊活に取り入れた方が良いと当院では考えています。
体内の免疫バランスが乱れると花粉症などのアレルギー症状が出やすくなるのですが、この免疫バランスが妊娠にも深く関わっているからです。
まずは簡単に免疫の仕組みについてご紹介します。(興味の無い方は次の段落の「ここからが本題」まで流し読みでも大丈夫です)
免疫には血液中の「白血球」が関係しており、主に顆粒球・リンパ球・マクロファージに分かれています。
サイズの小さい細菌、ウイルス、アレルゲンに対して働くのは、主にリンパ球のT細胞。
細菌・ウイルスが侵入してきた場合は、T細胞が細菌・ウイルス専門の「Th1細胞」に分化し抗体を作るよう働きかけます。
花粉やダニなどのアレルゲンが侵入してきた場合は、T細胞がアレルゲン専門の「Th2細胞」に分化し抗体を作るよう働きかけます。
免疫バランスが乱れ、Th1が過剰になりすぎると膠原病などの自己免疫疾患となり、Th2が過剰になりすぎると花粉症などのアレルギーとなります。
さらに同じリンパ球の仲間に、この免疫の過剰/暴走を制御する「Tレグ細胞(制御性T細胞)」があります。
花粉症は、制御/調整役のTレグ細胞が減少し、過剰になりすぎたTh2を抑えきれずアレルギーが出てしまっている状態です。
ここからが本題、花粉症と不妊症の関係です。
アレルギーにはTレグ細胞の減少が関係しているとお伝えしましたが、なんと妊娠の成立や維持にもTレグ細胞が関係しているのです。
Tレグ細胞は着床期から子宮内膜で増加していきます。
受精卵や胎児は母体にとって自分以外の遺伝子も持っている「異物」です。ここで母体から拒絶されないようTレグ細胞が働き、胎児に対しての免疫作用を抑制することで妊娠を維持させているのです。
つまりTレグ細胞が少ないと、受精卵や胎児に対し免疫が反応してしまうため、着床障害や流産になりやすいということです。
こういったことから「アレルギーが出やすい体内環境は妊娠の妨げになっている場合もある」といえるのです。
ではアレルギーがある妊活中の方は、どうしたらよいのでしょうか?
免疫バランスの乱れは、Tレグ細胞を減少させる原因となります。
腸内には身体の約60%もの白血球が集結していることから、腸内環境が悪くなると免疫バランスが乱れやすくなることがわかっています。
免疫機能を整えるカギは、消化管(腸)の働きを整えることと言えます。
特に食生活の見直しが非常に重要で、小麦粉を使った食品や甘いものの過度な摂取は腸内環境を悪化させやすくなるので注意が必要です。
さらに行き過ぎた「除菌・清潔」志向も問題になります。
抗菌グッズを過度に使用したり、一日に何度もシャワーを浴びたり…こうした生活習慣は皮膚のバリア機能を低下させてしまいます。
「アレルギーは皮膚から起こる」とも言われているほどで、バリア機能の低下は、アレルゲンを侵入させやすくします。
アレルゲンの侵入が増えると免疫の過剰反応が起こるため、免疫バランスを乱す原因となります。
腸内環境を整え、皮膚を保護し、アレルゲンの侵入を予防することが、免疫バランスを整えることにつながると考えます。
鍼灸治療は副交感神経の働きを優位にさせるため、白血球が増加し、腸の働きが高まります。
また東洋医学では「気」が、身体の表面をおおって保護する役目も担っています。
気は十分に足りているか、しっかり流れているか、皮膚のバリア機能や消化機能はどうか、こういったところを含めて全身を診ていくので、鍼灸治療では不妊症とアレルギー体質を同時に改善していくことができます。
「免疫バランスの乱れ」イコール「不妊症・不育症」というわけではありません。
しかし、妊活中にアレルギー症状が出ないよう身体の調子を整えていくことは決して無駄ではなく、妊娠に近づく大きな一歩になることがあります。
当院では妊娠を望んでご来院される患者様全員にアレルギーの有無を確認し、それを考慮に入れた不妊鍼灸治療をご提供しております。過度なアレルギーが出ない体質に改善していくことが大切ですが、アレルギーが激しい時には症状を和らげる治療も可能ですのでご相談下さいませ。
一足早く、春が訪れました。
待合室の季節のお花
皆様こんにちは。
待合室のお花が、うららかな春バージョンに変わりました。
「今年は2種類の桜を使用しました。日本人の心に響くソメイヨシノに八重のしだれ桜を加え、
ふんわり、ほのぼのとした気分を表現してみました。
足元の若葉の影から小さな水仙が顔を出しています。一足先に春の訪れをお楽しみ下さい」
と、華道家の島田光和さんからのメッセージをいただきました。
目黒川の桜の蕾はまだ固いままですが、待合室でほっこりとお花見気分を味わうことができるようになりました 😛
気持ちが晴れやかになるアレンジですので、ご来院された際にはゆっくりとご鑑賞くださいませ。