脱貧血!効率よく鉄分補給するために
不妊症克服!〜食養生〜前回、隠れ貧血についてお話しました。
貧血の治療が必要な場合は鉄剤が処方されます。ヘモグロビンの数値は1〜2週間で増え、6〜8週間ほどでフェリチンの数値も正常になるため、治療には約2ヶ月ほど時間がかかると言われています。
しかし鉄剤は胃の粘膜を刺激して、吐き気やムカムカなどの胃腸症状を引き起こしてしまうことがあり、飲むのをやめてしまう方もいらっしゃいます。不足してしまう前に日々の食事を意識してみましょう。
ではどのようにしたら効率よく補給できるのでしょうか。
鉄のフライパンでお料理?
手軽なのは鉄のフライパンを使ってお料理をしたり、お湯を沸かす時に鉄卵を使う事です。
毎日使う調理器具を鉄製のものに変えるだけで、少しずつ鉄分の補給ができます。器具から溶け出す鉄は二価鉄といって吸収の良いヘム鉄です。継続的に使うことで貧血予防や改善になることがわかっています。
近頃は芸能人の方達もご自身の妊活について発信されていますが、鉄分の補給にと鉄卵を毎日使われて妊娠出産されている方がいらっしゃいましたね!
後ほど説明しますが、タンニンが含まれるお茶は鉄の吸収を阻害してしまうので、鉄卵は麦茶やルイボスティー・スープなどで使うお湯に入れてくださいね。
ヘム鉄と非ヘム鉄
鉄分には吸収率の良いヘム鉄と、吸収の悪い非ヘム鉄に分かれているのをご存知でしょうか。ヘム鉄はタンパク質に覆われているため、タンニンなどの影響を受けず阻害されにくいため吸収されやすいと言われています。基本的にヘム鉄は動物性の食品に含まれ、非ヘム鉄は植物性の食品に含まれます。
吸収率良い:レバー・赤みの肉・カツオ・あさり・しじみ など
吸収率悪い:ほうれん草・小松菜・ひじき・大豆 など
鉄分はビタミンCと一緒に摂るとさらに吸収しやすくしてくれます。お料理の付け合わせにレモンがそえてあることがありますよね。ぜひ搾って使ってください。
また、胃酸の分泌が良いと身体は栄養素の吸収がより良くなります。
梅干しやお酢などの酸味の食べ物は胃酸の分泌を助けてくれますので、一緒にお食事にとりいれてみてくださいね。
お茶の飲み過ぎにご注意を
お茶に含まれる渋み成分タンニンはポリフェノールの一種で、身体に良いとされています。しかし鉄と結合しやすい成分のため、溶けにくくなり鉄分の吸収を悪くしてしまいます。食事前後にコーヒーや紅茶・緑茶の飲み過ぎに注意しましょう。また鉄剤やサプリメントを摂られている方も、服用する際にはお茶ではなくお水で飲むようにしてくださいね。
気になる方はタンニンが含まれない麦茶や、含有量の少ないほうじ茶や番茶がおすすめです。
いかがでしたか?
日本では一般的に、約8割くらいが非ヘム鉄を摂取する食事になっていると言われています。非ヘム鉄の食材でも栄養豊富なものなので、食べることは無駄ではありません。効率よく改善するためにもヘム鉄の食材も意識してバランス良く食事がしたいですね。
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